コラム

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エネルギーも天然でいこう~第5回~

今年も人々を魅了しながら桜が咲き誇っていますが、容赦ない春の強い風がもうその短い春を散らし始めています。
昔も今も桜が咲いて散るのは変わりませんが、何でも人間都合で回っている現代と比べて昔の人々はもっと自然と上手くつき合っていたのではないかと思います。
省エネ家電から電気自動車など技術開発は進んでいますが、家庭での電気やガスなどエネルギーの利用量の増加は止まらない状況です。
それでも色々な新しいエネルギーの作り方が段々と現実的になってきており希望の光も見えています。
そのひとつがバイオ燃料の実用化です。

バイオ燃料は植物や食品廃棄物など生物資源から作られるのが一般的ですが、欧米の航空業界では旅客機の燃料として実用化が進んでいます。
ドイツ・ルフトハンザ航空では2011年から、また米・ユナイテッド航空でも今年から、従来のジェット燃料とバイオ燃料との混合燃料で 旅客機を飛ばしており、ジェット燃料だけに比べて二酸化炭素の排出を大きく減らしています。

もうひとつが、潮の満ち引きを利用した潮流発電です。
月と太陽の引力により起きる潮の満ち引きは、流れる場所や速度が一定で時間も予測できるので、 太陽光や風力に比べると安定して電力量を管理できます。
また、海に囲まれた島国日本ならではの地理的強みも発揮できます。
これまでよく見られたのは、風車を海に沈めたようなプロペラ式の発電方法でしたが、高額な割に壊れ易く、 海洋生物を傷つける恐れもありました。ところが最近の研究では、中が空洞の20mの円柱を海底に固定し、 円柱の底面を軸に潮の満ち引きで倒される力と浮力で戻ろうとする力を利用して、メトロノームのように振り子運動を する発電方法が注目を浴びています。
しかも直径100mの巨大風車に匹敵する発電量を生み出します。
さらには、振り子運動により海中がかき混ぜられて、海底に沈殿した栄養素を舞い上げるので、プランクトンを肥えさせて、 魚がよく育つ環境を作り出しますので漁業関係者にもメリットがあります。

温暖化を防いだり、自然のチカラを上手に使いエネルギーを作り出していくことで、これから私たちはまた昔のように 自然と上手くつき合ってゆけるような気がします。